日経ビジネス　2024年7月1日号　同意なき買収の時代

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日経ビジネス
2024年7月1日号

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日経ビジネス7月1日号の特集は、「同意なき買収の時代　第一生命・ニデック・ブラザー、攻防の内幕」です。かつては限られた企業しか踏み込まなかった敵対的買収でしたが、経済産業省が昨年8月に発表した「企業買収における行動指針」において、「同意なき買収」という中立的な表現に衣替えしたことで、“普通の企業”の選択肢になりつつあります。

　重要なポイントの1つは、同意なき買収という言葉は、範囲が広く、複雑だということです。第一生命ホールディングスがベネフィット・ワンに買収を提案した時点では、ベネワンの同意はありませんが、最終的に同意を取り付けました。ブラザー工業はローランドディージー（DG）に対し、同意がなくてもTOB（株式公開買い付け）を実施すると宣言しました。最終的に断念しましたが、第一生命よりも強い姿勢でした。買収を提案する側、される側の関係性は、めまぐるしく変化すると言えます。

　4月中旬、私はニューヨーク支局に赴任しました。M&Aで先を行く米国では、「hostile takeover（敵対的買収）」より「unsolicited offer（招かれざる買収）」が主流です。特集では、米国と日本の状況を比較することで、同意なき買収の理解をより深められるようにしました。

　一つ言えることは、全ての上場企業は同意なき買収と無縁ではいられないということです。経営者の方々にぜひ読んでいただきたい内容となっています。

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